泣かれるのは苦手

女の人に泣かれるのって苦手なんですよ。


いやね、僕が女泣かせのジゴロのジゴローだとかそんなんじゃなくて、どちらかと言えば会社でウンコばっかりしてるただの童貞なんですけど、とにかく女の人に泣かれるとどうしていいのか分からなくなってしまうのです。

まぁ泣いてる理由にもよるんでしょうけど、まず何て声をかければいいのか分からないんですよね。慰めればいいのか、バカを言って笑わせればいいのか、はたまたそっとしておいた方がいいのか、とにかくどうしていいのか分からない。これが泣いてるのが男だったりしたら完全に放置するんですけどね。人前で涙を見せるような男に侍を名乗る資格は無い。

まぁもっとも女の人に怒られたり嫌われたりするのは得意中の得意でですね、女性に「キモいんだよこのインポ野郎!」なんて言われた日には思わず股間がレッドホットリナックスになって嬉し涙を流すとこなんですけど、逆に泣かれるってのはどうにも苦手なんですよね。まぁ泣きながら「キモいよ…このインポ野郎…」って言われたら、それはそれで股間がレッドホットリナックスなんだけど。


そういや昔こんな事がありました。


これは僕が小学生だった時のお話。僕が通ってた小学校の運動会のメニューに「着替え競争」なるものがあったんですよ。男女ペアになって50mを走るんですけど、25m地点に着替えポイントがありまして、そこで予め用意していた衣装に着替えて再び男女ペアでゴールを目指すという種目だったんです。

これ今書いてて思ったんですけど、よく考えたらとんでもないエロ競争だよな。男女ペアになって生着替え、しかも手を繋いでゴールしなきゃイカンてルールだったからね。今この競争に出られるんなら40分で12000円取られてもおかしくないわ。着替える衣装がセーラー服にルーズソックスなら20000円払ってもいいなうへへへへへ。


話を元に戻そう。


そんでまぁその着替え競争に僕が出た時の話なんですけどね、着替えのテーマってのが「将来の夢」だったんですよ。当時の僕の将来の夢は、いや、今の僕の将来も夢もそうなんですけど、圧倒的にプロレスラーなんですよね。だから僕は裸に黒パンツ姿に着替えようと思いまして、海パンを改造したレスラーチックなパンツを用意したんですよ。ちなみにペアの佐藤さんは白のナース服でした。ナース服は薄いピンクがいいのに。

そんで佐藤さんと共に衣装を手に持って走り出しましてね、着替えポイントに到着した佐藤さんは体操着の上からナース服を着始めたんですけど、ここで僕はある事実に気が付いてしまったのです。







俺はどうやって黒パンツに穿き替えればいいんだ


そう、そうなんですよ。体操着姿から裸に黒パンツ一丁になるには、どう考えても一旦ポコチンを出さなきゃいけないんですよ。そんなとこまで考えてなかった。大勢の父兄が見守る中、いきなりポコチン出すとか頭おかしいにも限度がある。まぁそれでも着替えないわけにはいかないですからね、「やべぇ…恥ずかしい…」とか言いながら、上着で必死にポコチンを隠しながら着替えたんですよ。そんで着替えながら佐藤さんを見たら







泣いてた


うん、何か顔真っ赤にして泣いてた。これはきっと「将来はプロレスラーになるなんてY君素敵!抱いて!即!」っていう感激の涙じゃなくて、こんなバカと手を繋いでゴールするなんて死んでもイヤ!っていう涙だったんだと思うんですよね。ほんと泣かないで下さいと。私のお墓の前で泣かないで下さいと。

まぁラストはご想像の通り佐藤さんは手を繋いでくれなくてですね、父兄にゲラゲラ笑われながら別々にゴールをしました。こりゃお父さん達怒ってるかなと自分の両親の方を見たら、2人揃って腹抱えて笑ってました。ダメだこりゃ。


まぁそんな感じで女性に泣かれるのは苦手なんですけど、罵倒されるのは大好きですからね。女子高生の皆さん、街で僕に会ったら気軽に「ウンコ野郎!インポ!」と罵倒して下さいやうえへへへへへ。

33にもなってこんな事書いて喜んでるって母親が知ったら泣くわ。